コンブチャの話をした時、私たちは「飲むプロバイオティクス」の世界を旅した。
でも、腸内環境を整えるための、もっと身近で、もっとパワフルで、そして、もっと経済的な方法があるとしたら。
女優のキャメロン・ディアスは、著書の中で「美肌の秘訣は、発酵よ」と語り、自身が作るザワークラウトへの愛を綴っている。ハリウッドの健康意識の高いセレブたちの冷蔵庫には、必ずと言っていいほど、自家製の、あるいは信頼できる作り手の「発酵野菜」が常備されているという。
その中でも、特に彼女たちが愛してやまないのが、「ザワークラウト」と、そして、私たち日本人にも馴染み深い「キムチ」。
これらは、ただの「美味しい漬物」じゃない。
それは、何億、何兆という「生きた善玉菌」を、ダイレクトに腸に届けることができる、「食べるプロバイオティクス」の王様だったんだ。
私がたどり着いた結論は、こう。
ザワークラウトとキムチは、植物性乳酸菌の力で腸内環境を劇的に改善し、美肌と免疫力を底上げする、最強の「食べる美容液」。
ヨーグルトに含まれる動物性の乳酸菌も、もちろん素晴らしい。
でも、植物性の乳酸菌には、動物性のものとは、また違った、驚くべき強さがあるんだ。
植物性乳酸菌は、胃酸や、胆汁といった、過酷な環境にも負けずに、生きたまま腸まで届く力が、非常に強いと言われている。
そして、その発酵の過程で、野菜がもともと持っているビタミンやミネラルを、さらに増やし、吸収しやすい形に変えてくれる、という、魔法のような働きも持っているんだ。
ただの野菜を、塩で漬け込み、時間を置く。
その、人間が少しだけ手助けをするだけで、目に見えない微生物たちが、野菜を、驚くべき栄養価を持つ「スーパーフード」へと、錬金術のように変えてくれる。
発酵とは、なんと、神秘的で、そして合理的なんだろう。
じゃあ、この二つの「食べる美容液」が、具体的に、どんな力を持っているのか。
その、似て非なる魅力を、一つずつ見ていきたい。
1.シンプル イズ ベスト、腸活の入門編「ザワークラウト」
ザワークラウトとは、ドイツ語で「酸っぱいキャベツ」という意味。
その名の通り、材料は、基本的に**「キャベツ」と「塩」だけ**。
千切りにしたキャベツを、塩で揉み、瓶に詰めて、重しをして、常温で数日から数週間、発酵させる。ただ、それだけ。
このシンプルな発酵の過程で、キャベツにもともと付着している乳酸菌が、爆発的に増殖する。
その生きた乳酸菌が、腸内の善玉菌を増やし、悪玉菌の増殖を抑えて、腸内フローラを、理想的な状態へと導いてくれる。
そして、キャベツ自体が持つ栄養価も、見逃せない。
キャベツには、胃の粘膜を修復し、保護してくれる**「ビタミンU(別名:キャベジン)」が、非常に豊富。
また、美肌に欠かせないビタミンC**も、発酵することで、さらにその含有量が増えると言われている。
食物繊維もたっぷりだから、便秘解消効果は、言うまでもない。
味は、塩だけのシンプルな酸味。だから、どんな料理にも合わせやすい。
ソーセージや肉料理の付け合わせにするのが定番だけど、サラダに加えたり、サンドイッチに挟んだり、スープに入れたり。
そのままで、最高の箸休めにもなる。
腸活を始めたいけど、何から手をつければいいか分からない、という人にとって、このザワークラウトは、最も手軽で、そして、最も効果を実感しやすい、完璧な入門アイテムだと、私は思う。
2.発酵の芸術、スーパーフードの集合体「キムチ」
そして、もう一方の雄、キムチ。
これは、もはや、ただの漬物じゃない。発酵食品の、一つの完成形、芸術品と呼んでもいいのかもしれない。
ベースとなる白菜を発酵させることによる、植物性乳酸菌の恩恵は、ザワークラウトと同じ。
でも、キムチの真価は、その**「ヤンニョム(薬念)」**と呼ばれる、合わせ調味料の、驚くべき複雑さと、その相乗効果にある。
- 唐辛子:カプサイシンが、血行を促進し、代謝を上げる。強力な抗酸化作用を持つ、ビタミンAとCも豊富。
- にんにく:アリシンという成分が、強力な殺菌作用と、疲労回復効果を持つ。
- 生姜:体を内側から温め、免疫力を高める。
- アミの塩辛などの魚介類:発酵を促進させ、うま味成分であるアミノ酸を、爆発的に増やす。
これらの、一つひとつが主役級のスーパーフードたちが、発酵というプロセスの中で、互いの効果を高め合い、一つの完璧なハーモニーを奏でる。
その結果、キムチは、単なるプロバイオティクス食品を超えて、ビタミン、ミネラル、抗酸化物質、そして、体を温め、代謝を上げる成分までをも、一度に摂ることができる、究極のスーパーフードへと昇華するんだ。
グウィネス・パルトロウが、「キムチは、私が最も好きな食べ物の一つ」と公言するのも、その美味しさと、驚くべき健康効果を、よく理解しているからなんだろうな。
ただし、ザワークラウトも、キムチも、その恩恵を最大限に受けるためには、一つだけ、絶対に守らなければならない、重要なルールがある。
それは、コンブチャの時と、全く同じ。
「非加熱」の、「本物の発酵食品」を選ぶ、ということ。
スーパーで安価に売られているキムチやザワークラウト風の漬物の多くは、発酵のプロセスを省略し、調味液で「味付け」をしただけのものだったり、流通のために「加熱殺菌」されて、せっかくの生きた乳酸菌が、死んでしまっているものが、少なくない。
本物を見分けるポイントは、
- パッケージに「乳酸発酵」「発酵」と、はっきりと書かれていること。
- 冷蔵で売られていること。
- 原材料表示が、シンプルであること。(アミノ酸等、保存料、甘味料などが入っているものは、要注意)
- キムチの場合、韓国政府が認めた本物のキムチにのみ付けられる**「キムチくんマーク」**があるかどうか、も、一つの目安になる。
そして、食べるタイミングは、加熱せずに、そのままがベスト。
キムチを豚キムチのように炒めてしまうと、乳酸菌は熱で死んでしまうから。
もちろん、死んだ菌も、腸内で善玉菌のエサになるから、無駄ではない。でも、生きた菌をダイレクトに届けたいなら、やはり、そのまま食べるのが一番。
私は、毎日の食事に、手のひらの半分くらいの量の、自家製ザワークラウトか、信頼できるお店で買ったキムチを、必ず添えるようにしている。
それだけで、腸が「守られている」という、安心感があるんだ。
はい、今日のまとめ。
キャメロン・ディアスも、グウィネス・パルトロウも愛する、「食べるプロバイオティクス」。
その代表格が、「ザワークラウト」と「キムチ」。
これらは、ただの漬物じゃない。
生きた植物性乳酸菌の力で、腸内環境を根本から改善し、
発酵の過程で、ビタミンや栄養価が、さらに増した、スーパーフード。
- ザワークラウトは、キャベツと塩だけの、シンプルで、誰でも始めやすい腸活の王道。
- キムチは、唐辛子、にんにく、生姜などの力が結集した、発酵の芸術品。
どちらも、必ず**「非加熱」で「乳酸発酵」**と書かれた、本物を選ぶこと。
その、小さな一皿が、あなたの腸を、そして肌を、強く、美しく、作り変えてくれるはず。
じゃあ、また次の記事で。

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