「疲れた時には、甘いものがいちばん」
「頑張った自分へのご褒美に、ケーキをひとつ」
私たちにとって、「甘いもの」は、心を癒し、幸せな気持ちにさせてくれる、特別な存在。私も、その魔法の力には、何度も助けられてきた。
でも、もし、その甘い魔法が、気づかぬうちに私たちの肌からツヤとハリを奪い、見た目年齢をぐっと引き上げているとしたら。
その事実を知ってもなお、私たちは今までと同じように、無邪気に甘いものを口に運び続けることができるだろうか。
今回は、このシリーズの中でも、特に耳の痛い話になるかもしれない。
なぜ、美を追求する海外セレブたちが、あれほどまでに「白砂糖」を避けるのか。その理由と、私たちの肌を蝕む「シュガーフェイス」の恐怖について。そして、甘いものを完全に断つのではなく、「賢く付き合う」ための方法について、深く、真剣に話していきたいと思う。
ヴィクトリア・ベッカムは、自身の誕生日ケーキでさえ、フルーツを固めただけのものをリクエストするほど、徹底して精製された砂糖を避けているという。また、女優のエヴァ・メンデスは、「白砂糖をやめたら、顔のむくみが取れて、明らかに見た目が変わった」と語っている。
彼女たちが敵視するのは、「白砂糖(精製された砂糖)」や、お菓子やジュースに大量に含まれる「果糖ぶどう糖液糖」といった、血糖値を急激に上げる、栄養価のない甘味料。
もちろん、太るから、という理由もあるだろう。でも、それ以上に彼女たちが恐れているのは、砂糖が引き起こす、肌の「糖化」という、あの恐ろしい現象なんだ。
私がたどり着いた結論は、こう。
白砂糖は、肌のハリを奪い、顔をたるませる「老化促進剤」。美肌を目指すなら、まず砂糖との付き合い方を見直すべき。
以前、老化の二大巨頭として「酸化(サビ)」と「糖化(コゲ)」の話をしたのを、覚えてるかな。
その「糖化」を、最もパワフルに、そして最もスピーディーに引き起こす原因こそが、白砂糖の過剰摂取。
肌のハリを支えているコラーゲンを、内側からカチカチに硬くし、茶色く焦がしてしまう。
その結果、肌は弾力を失ってたるみ、黄色くくすみ、シワが刻まれていく。
この、砂糖の過剰摂取によって引き起こされる、一連の顔の変化を、イギリスの著名な皮膚科医であるニグマ・タルク医師は**「シュガーフェイス」**と名付け、警鐘を鳴らしているんだ。
じゃあ、具体的に、あなたの顔に現れているかもしれない「シュガーフェイス」のサインとは、どんなものだろうか。
タルク医師によると、それは主に4つの特徴として現れるという。
1.額に現れる横ジワ、たるみ
コラーゲンは、肌の弾力を保つ、ベッドのスプリングのようなもの。糖化によって、このスプリングが硬く、もろくなってしまうと、肌全体を支える力が弱まり、重力に負けてたるんでいく。特に、皮膚が薄い額には、その影響が横ジワとして現れやすい。
2.目元のシワ、眉の下のたるみ
目元の皮膚は、顔の中でも特にデリケート。コラーゲンの劣化の影響を、最も受けやすい場所の一つ。眉が垂れ下がったように見えたり、目の下の皮膚が薄く、シワっぽくなったりするのも、シュガーフェイスのサインかもしれない。
3.顔全体の吹き出物、化膿したニキビ
砂糖は、腸内の悪玉菌の大好物。砂糖を過剰に摂ることは、腸内環境を悪化させ、体全体の炎症レベルを引き上げることに直結する。その炎症が、皮膚に現れたものが、何をしても治らない、頑固なニキビや吹き出物なんだ。
4.青白い、生気のない肌の色
糖化は、肌を黄色くくすませる(黄ぐすみ)。その結果、顔全体の血色が悪く見え、生気のない、疲れた印象を与えてしまう。ファンデーションの色が、なんだかしっくりこなくなったと感じるなら、それは肌のトーンが糖化によって変わってしまったせいかもしれない。
もちろん、これらのサインは、加齢や他の生活習慣によっても現れる。
でも、「最近、甘いものをよく食べているな」という自覚があって、これらの特徴に複数当てはまるなら、あなたの肌は、静かに「シュガーフェイス」へと傾いている可能性がある。
「じゃあ、もう一生、甘いものは食べられないの?」
そんなことはない。私も、甘いものが完全になくなったら、きっと人生の楽しみの半分を失ってしまう。
大事なのは、「敵」と「味方」を見極めて、賢く選択すること。
【避けるべき敵:精製された糖、人工甘味料】
- 白砂糖、グラニュー糖、三温糖:これらは全て、サトウキビなどからミネラルやビタミンを削ぎ落として、糖分だけを抽出した「エンプティカロリー」。栄養がないのに、血糖値を爆上げさせる、最も注意すべき砂糖。
- 果糖ぶどう糖液糖(異性化糖):ジュース、清涼飲料水、ドレッシング、タレなどに使われる、最も一般的な人工甘味料。果糖は、ブドウ糖よりもさらに糖化を進めやすく、肝臓に負担をかけるとも言われている。成分表示を見て、これが入っていたら、そっと棚に戻すのが賢明。
- 人工甘味料(アスパルテーム、スクラロースなど):「カロリーゼロ」を謳う商品によく使われているけど、腸内環境を乱したり、逆に甘いものへの渇望を強めたりする可能性が指摘されている。自然界にない不自然な甘みは、やはり避けた方が無難。
【賢く付き合いたい味方:未精製の自然な甘味料】
じゃあ、甘みが欲しい時、何を選べばいいのか。
ポイントは、「精製度が低く、ミネラルやビタミン、抗酸化物質を一緒に摂れること」。
- 生のハチミツ(非加熱):ビタミン、ミネラル、酵素、アミノ酸、ポリフェノール…。まさに、天然の栄養素の塊。抗菌作用も高く、喉の痛みや口内炎にも良い。ただし、加熱するとその栄養素が壊れてしまうから、熱い飲み物に入れるのはNG。ヨーグルトにかけたり、そのままスプーンで舐めるのがベスト。
- メープルシロップ:カルシウムやカリウムなどのミネラルが豊富。抗酸化物質も含まれていて、白砂糖に比べて血糖値の上昇も緩やか。パンケーキにかけるなら、迷わずこちらを。
- ココナッツシュガー:血糖値の上昇が非常に緩やか(低GI)。ミネラルも豊富で、優しい黒糖のような風味が特徴。コーヒーや紅茶に入れる砂糖を、これに変えるだけでも、大きな一歩。
- ラカント、ステビア:植物由来の天然甘味料。カロリーゼロで、血糖値にも影響を与えない。どうしても甘いお菓子が作りたい時や、飲み物の甘み付けには、すごく頼りになる存在。
ただし、いくら体に良い甘味料でも、摂りすぎれば糖質の摂りすぎになることに変わりはない。
あくまで、「たまのご褒美」として、少量を使うのが賢い付き合い方。
はい、今日のまとめ。
セレブたちが白砂糖を避けるのは、それが単に太るからじゃない。
肌のコラーゲンを焦がし、シワやたるみ、くすみを引き起こす**「糖化」という、恐ろしい老化現象を加速させてしまうから。
その結果現れるのが、老けた印象を与える「シュガーフェイス」**。
でも、甘いものを完全に断つ必要はない。
白砂糖や人工甘味料を避け、**生のハチミツやメープルシロップ、ココナッツシュガーといった、栄養価の高い「自然な甘味料」**を、賢く選択していく。
その小さな意識の変化が、あなたの肌を、そして5年後、10年後のあなた自身を、糖化の恐怖から守ってくれるはず。
じゃあ、また次の記事で。

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